フリュイジョリ公式LINE アカウントの友だち登録はこちら

NEW IN

京の色だより-vol.8-「紅梅と雪」

雪がちらつく二月の京都

底冷えと呼ばれる厳しい冷え込みは、盆地である京都特有の肌感覚。
鍋底のように地面にたまった冷気が、足もとから伝って体の芯までじーんと染み入ります。

とはいえ、立春を迎えて、春の足音がかすかに聞こえてきています。



受験シーズンでもある今の時期に賑わう観光スポットといえば、北野天満宮です。
菅原道真(菅公)を祀った天満宮の総本社で、学業成就を願う学生さんが途絶えません。


菅公とゆかりの深い梅
菅公は、自宅に梅を植え愛でて、わずか5歳で梅の和歌を詠んだと言われます。
左遷前に読まれたこの歌と、後の飛梅伝説はあまりにも有名です。
東風吹かば  匂いひおこせよ  梅の花  あるじなしとて  春を忘るな

約1,500本の梅の木が植えられた北野天満宮では、お正月から3月末にかけて咲き繋ぐ花を愉しめます。

梅の花が満開を迎える2月の別名は「梅見月」。ちょうど旧暦のお正月にあたります。

新年を寿ぐ可憐な美しさと馥郁(ふくいく)たる香りに、きっと菅公も魅了されたことでしょう。




梅の花言葉―「忍耐」
梅にはたくさんの花言葉がありますが、その一つが「忍耐」。
雪降りしきる中で凜と咲き誇る梅に、人々は厳しい環境に耐える自らを重ねて、奮い立たせてきました。





紅梅に雪が積もる風景になぞらえて製作したのが、こちらのリング。
紅梅は希少な高知県産の血赤珊瑚で、淡雪はスクエアのムーンストーンで表現しました。









縁起の良い宝石「珊瑚」
海中の微生物が、深く冷たい海底で長い時間をかけて形成する珊瑚。
3月誕生石であり、ゆっくりと育まれるさまにあやかって、結婚35周年は「珊瑚婚式」と呼ばれます。

カラーバリエーション豊かな中で、世界最高と評される高知県土佐沖産の血赤珊瑚。
生命力に溢れる朱赤色が災いから守ってくれるとされ、古くから婚礼道具として受け継がれてきました。

昨今は90が輸出されて、国内流通するものは希少だそう。
石留め部分の白い模様「ふ」が、国産天然珊瑚の証です。



赤と白のコントラストが美しいギメルリング
この血赤珊瑚に添えたのは、透明度の高いムーンストーン。
氷のような質感が、冴え渡る京都の寒さやしっとりと緩んだ雪を思わせます
パーティや和装にも映える華やかなリングです。

凍寒の京都で、人々の心に暖かさを灯す春告草。
咲きそろう頃には、希望に溢れた季節がすぐそこまで来ています。
そんな四季の移ろいを、身にまとってみてはいかがでしょうか?






【梅乃おすすめの甘味処】
北野天満宮の境内茶店でいただける長五郎餅は、モチモチの羽二重餅になめらかなこしあんが包まれています。



(写真は、天満宮から徒歩5分の長五郎餅本舗本店です)


一の鳥居の向かいにある澤屋さんでは、こしあんで包んだ丸餅と、きな粉をまぶした細長い形の2種類の粟餅が楽しめます。
参拝で冷えた体に優しい甘みと温かいお茶が染み渡る、おすすめの休憩場所です。






Text:梅乃

前の投稿へ
次の投稿へ
×

recently viewed

top